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供米田(くまいでん)中学の企業訪問を受け入れ。大成の活動が、地元中学校のSDGs学習に貢献

2025年1月、大成株式会社は供米田(くまいでん)中学校様のキャリア学習に協力し、企業訪問受け入れを実施。SDGs学習をおこなう同中学校の学生たちに向けて、大成の事業内容、SDGsの取り組みをお伝えし、オフィス見学も実施しました。大成としては、地元中学生の学習に貢献できた機会であり、同時に自社の取り組みを若い世代に広げる貴重な機会でもありました。

具体的に当日何をしたのか、どのような様子だったのか。供米田中学校様から後日いただいた感想や、本プロジェクトをメインで担当した肆矢 凌平(よつや りょうへい)さんからの話を交え、お伝えします。

供米田(くまいでん)中学の学生たちに、大成の取り組みをご紹介

企業訪問の受け入れ当日、供米田中学校からは1年生11名にお越しいただき、大成からは同中学校の卒業生でもある肆矢さんが、事業紹介から会社案内までをメインで務めました。

肆矢 凌平(よつや りょうへい) 経営企画ユニット 企画部 企画課

供米田中学生の企業訪問受け入れをメインで担当し、全体プログラムの設計から投影資料の作成まで幅広くおこなう。普段は、取締役会や経営会議など重要会議の事務局業務、次期予算の取りまとめなどを担当。

そもそも、今回の企業訪問は「SDGs学習」の一環として実施されました。大成の事業内容やSDGs活動をお伝えすることを通して、生徒の皆さんの学習意欲向上や、SDGsについて考えるきっかけづくりが大きな目的でした。供米田中学校様が実際に設定した具体的な目的は、以下の通りです。


  • 学校の外に出て普段と異なる環境下で体験活動を行い、生徒の興味関心が様々なものに向けられるようにして、生徒の学習意欲を引き出す。
  • 社会で働く初対面の大人との交流の機会を得る体験を通して、生徒の新たな気付きや発見を引き出す。
  • 社会の課題とSDGsとのつながりや、SDGs達成のために企業がどのような取り組みをしているか知ることで、自分たちには何ができるかを考えるきっかけとする。
  • 事前に訪問先への行き方や訪問先の企業の取り組みについて調べたり、当日行動計画に基づき安全に気を付けて行動したりすることや、6名程度の班員で意見し合い協力して成し遂げるという経験を積むことで、生徒のコミュニケーション力や主体性を育む。

(名古屋市立供米田中学校様よりいただいた原文を転載)


当日は、会社紹介から始まり、SDGsクイズ、職場見学など、SDGs学習の助けになるためのプログラムが実施されました。

各セクションで、具体的にどのような話をしたのか、肆矢さんに聞きました。

肆矢会社紹介では、拠点や従業員数など基本情報に加え、事業内容として清掃、警備、設備管理についてお話しさせていただきました。今の大成は、その他の事業も幅広く展開していますが、時間も限られているため、わかりやすさを重視して3つの事業に絞ってお伝えしました。

「大成株式会社についてご紹介」で使用したスライド

次に、大成のSDGs活動について、自社の業務内容と絡めながらお話しさせていただきました。大成が掲げるSDGsポリシーの話をし、その後は、具体的な取り組みとして「洗剤使用量削減のためのアルカリ電解水導入」「三重県いなべ市での早生桐の植林」「ハイブリッド(ヒト×IoT)な社会実現に向けた警備ロボット開発」など、代表的な事例をご紹介させていただきました。

「SDGsの取り組みについてご紹介」で使用したスライド

一通り私からの説明が終わった後は、「SDGsクイズ」をおこないました。一方的に私から話をするだけではつまらないだろうと思い、何か参加型のコンテンツはできないかと検討した結果、クイズに決まった経緯があります。

問題は、大成の活動から離れ、一般的なSDGsに関する内容にしました。「SDGsの中には、達成すべき目標がいくつある?」といった基礎的な内容に加え、「世界に住む人々のうち、電気が使えないのはおよそ何億人?」など、中学生にとっても身近で興味がもてるよう題材を選びました。

「SDGsクイズ」で使用したスライド

優勝チームにはささやかですが商品をご用意させていただきました。SDGsの取り組み「三重県いなべ市での早生桐の植林」から生まれたフレグランスです。意外とフレグランスに興味をもっていただける方が多く、それだけ大成の活動に興味をもってくれたのかなと感じました。

(フレグランスについて、詳しく知りたい方は関連記事をご覧ください)

最後に、名古屋本社のご案内をさせていただきました。簡単にフロア全体のご紹介をおこない、普段どのように働いているのか、ありのままをお伝えしました。とくに、木材と紙を主材料にしたオフィス家具シリーズ「furniTure」は好評でした。釘などの金物類を使用しない「木組工法」を用いて造作された家具は移動が簡単で、撤去時の廃棄物も最小限に抑えられます。

木材と紙を主材料にした商談ブース。自然を感じ、リラックスした状態でコミュニケーションが取れる設計になっている

地域貢献のために、できることは引き受けたい

企業訪問を引き受けた背景には、供米田中学のSDGs学習に貢献したい思いと、大成の活動をより多くの人に知ってもらうきっかけになれば、という思いがありました。

肆矢企業訪問が実現したきっかけは一本の電話でした。供米田中学様から、大成の広報課宛に直接お電話いただき、今回の趣旨についてご相談がありました。大成が2022年から運営を続けているオウンドメディア「ACTION!SDGs」をご覧になり、訪問先候補に挙がったようです。

実は以前も、企業訪問の受け入れをおこなったことがあり、会社としては前例のある取り組みでした。最終的には、大成の事業内容やSDGs活動について、知ってもらうきっかけになればと思い、受け入れを決めました。

個人的には、供米田中学は私の母校であり、お世話になった学校に貢献したいという気持ちも大きかったです。学生時代、私もまったく別のプログラムで企業訪問をおこなった経験があり、そのとき世界が広がったことは今でも覚えています。社会貢献や地域貢献と言うと大げさかもしれませんが、母校のために何かしたいという気持ちも強かったですね。

中学生たちの「大きな成長」に貢献

ほとんど即決だった企業訪問の受け入れですが、その準備には苦労も多かったそうです。

肆矢一番大変だったのは、中学生の方々にもわかりやすい説明内容をつくることでした。私が中学1年生のとき、社会のこともSDGsのこともほとんど知りませんでした。そのような過去の私にも伝わる内容にするため、伝える情報を整理し、説明の順番を工夫することに。作成した資料は同じ部署のメンバーに見てもらいながら、修正を繰り返し、つくりこんでいきました。

当日、学生の皆さんは前のめりで私の説明を聞いてくださり、質問コーナーでは次々に手が挙がりました。「取り組んでいるSDGs活動のなかで、どれが一番大成さんにとって重要ですか?」といった鋭い質問もいただき、それだけ真剣に聞いてもらえているのだとうれしくなりました。

SDGsというテーマは早い時期から考えることに非常に意義のあるテーマで、その後の生活や人生に影響を与える可能性も高いと思います。そのような重要な機会に立ち会えたことも、うれしかったポイントの一つです。

後日、実際に企業訪問に参加した生徒の方々から、温かい感想をいただきました。


〇緊張していましたが、社員の方がとても優しく丁寧に説明してくれたので、すぐに緊張がほぐれました。

〇ゲーム形式で、洗剤の使用量の削減や、植樹活動など、大成さんが行っているSDGs実現のための取り組みを学ぶことができて楽しかったです。

〇ロボットが受付業務をしたり、会社の中で環境に優しい木製家具が使われたりしていて、SDGsに関する取り組みを間近で見て、触れることができて良い経験になりました。

(名古屋市立供米田中学校様よりいただいた原文を転載)


また、供米田中学校様からも当日の感想を含め、感謝のお言葉をいただきました。


この学年の生徒は小学校時代にコロナ禍で、学校の外に出て様々な経験を積んだり、学校の中で子ども同士話し合ったり協力し合ったりする集団生活があまりできませんでした。そのような生徒たちにとって、今回の企業訪問は大変貴重な経験となりました。事後学習において生徒はSDGsについて自分たちでさらに調べたり、それぞれ訪問した企業の取り組みや訪問して感じたことについて生徒同士で伝え合ったりする様子が見られ、大きな成長を感じています。本校の活動にご理解とご協力を頂きまして、ありがとうございました。

(名古屋市立供米田中学校様よりいただいた原文を転載)


大成のSDGs活動を、わかりやすく伝え続けたい

供米田中学校様は今後も、キャリア学習に力を入れて取り組まれるそうです。


今回の企業訪問の経験をより有意義にするため、今後は「働くとは何か」という学習を通して、①どのように社会は成り立っているのか、②一人一人の生徒の自己実現に向けて、自分は何に対し、どのように取り組めばよいのかの2点を考えられるように支援していきたいと思っています。

(名古屋市立供米田中学校様よりいただいた原文を転載)


大成としては今後も、オファーがあれば積極的に企業訪問の受け入れをおこなうつもりです。

肆矢学校に限らず企業訪問系のオファーは、今後も受け続けたいと思っています。大成からすると、自社のことをより多くの人に知ってもらうチャンスで、断る理由はありません。産業全体から見て、ビルメンテナンス業界の認知度は高くなく、だからこそ情報発信のチャンスは積極的に活かしていきたいです。

最後に、SDGs活動の発信について、今後の展望を聞きました。

肆矢繰り返しですがビルメンテナンス業界の認知度は低く、人手不足に困っている企業は多いです。CSRの観点からもSDGs活動は今後も力を入れていきますし、その活動の発信によって少しでも当業界ひいては当社に興味を持っていただければ、これ以上の喜びはありません。

大成の事業は、SDGsに直結しています。今後も、企業訪問に限らずあらゆる機会で、自社事業がいかに世の中に貢献をするのか、簡潔でわかりやすい説明をおこなっていければと思います。

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