2023.08.316.安全な水とトイレを世界中に

細部までSDGs Action!
〜地球に優しい洗剤とは〜

普段あなたはご自身が使っているハンドソープや洗剤の成分を意識したことはありますでしょうか?
正直、細かい成分まで見る方は少ないと思います。

実はあなたが使っているハンドソープや洗剤が地球環境に悪影響を与えている可能性があるのです。
今回の記事では一般的に利用されているハンドソープや洗剤、シャンプー等に含まれる成分の効果や地球に与える影響、
そして大成が現在現場(ビルやホテル等)で使用している洗剤について詳しく紹介していきます。

世の中で使われている洗剤の正体は…?

今、世の中で使われている洗剤、ハンドソープ、シャンプー、コンディショナー、歯磨き粉など、「合成洗剤(合成界面活性剤)」が多くの商品に使われています。

そもそも界面活性剤とは、「界面」=「境“界面”」という意味で、油と水など、性質が違うものの間にできる境界面(=界面)の性質を変え、混じり合わせる(乳化)ことができるようにする物質です。

この効果により、例えばシャンプー時に水だけでは落とせないワックスやヘアスプレー、皮脂などを包み込んで剥がしやすくして汚れを落とすのです。

だからこそ一般的に数多くの人が当たり前に使用しています。

しかし環境にとってマイナスな部分もあります。
実はこの合成界面活性剤の大半は河川や海に流れても分解せず(または分解にとても時間がかかる)、表面張力を低下させて水面の酸素交換を阻害し、水生生物にとって生存が困難な状況を作り出すことがあります。更に、分解が遅い界面活性剤は長期間にわたり生態系に影響を与え、食物連鎖を通じて生物に蓄積される可能性もあります。

つまり、人にとって利便性や効果があるものですが、環境にとってはネガティブな要素が多いということです。
これを聞いてご自身が使用している洗剤を見直そうと思う方もいらっしゃるかもしれませんが、このような洗剤がみなさんの利用するビルやホテルに使われているとしても何かアクションを起こすことは難しいですよね。

そこで今回は大成が実際に現場で使用している洗剤について紹介します。

大成が使用している洗剤とは?

では大成が使っている洗剤とはどのようなものなのでしょうか。

それは強アルカリイオン電解水です。強アルカリイオン電解水とは、水なのに洗剤のような洗浄力を持った、pH10以上の強アルカリ性のお水です。

これまでアルカリイオン電解水は「泡が立たない」「掃除した気がしない」「洗浄力が弱い」という声が多くあり、上手く活用されてこなかったケースもありましたが、SDGsが叫ばれる今のご時世では使用する企業も多くなってきました。

この強アルカリ電解水の特徴としては

●環境汚染物質の含有量ゼロ
●少量でも抜群の洗浄力
●清掃コストの削減と品質の向上

とメリットが多く、具体的にはアルカリイオン電解水は洗剤の主成分を一切含まず、空気(水素)と触れて「水」に戻るため、酸素を消費せず二酸化炭素も発生しないという環境への配慮ができること。
そして高濃度に濃縮されているため、少量でも抜群の洗浄力。効果的に汚れを除去し除菌、消臭効果も発揮します。

さらに、洗剤のように泡を洗い流すためのすすぎ作業を削減できるため、作業時間を大幅に短縮できます。

除菌・消臭効果、そしてウイルスの失活効果もあるのです。

一目瞭然!実験結果を紹介します

これは【Aごま油+アルカリイオン電解水】、【Bごま油+一般的な中性洗剤】、【Cごま油+水】
を並べたものです。

見てもらうと分かるように、Cは水と油と分離していますが、AとBは水と油とが混ざり合っています。しかしBは水と油を反応させるために、攪拌させたところ上部に泡立ちが残ってしまいます。

これが何を示しているのかと言うと、一般的な洗剤は汚れ(油)を強力に落とすことはできます。 一方で洗剤(アルカリ)が残ってしまい、それによるすすぎ時間の増加や残ったままにしておくと変色してしまう等のデメリットがあります。

※一般的な界面活性剤では、アルカリ成分が発生し続けるため、PH値が低下しません。すすぎを怠り残留したアルカリ成分により、手荒れ(たんぱく質を溶かす)やプラスチックの変色(樹脂への浸食)を招いてしまいます。

しかし、アルカリイオン電解水は、汚れ(多くは酸性。油汚れも“脂肪酸”などの酸性の物質で出来ています)と中和しながら汚れを分解するため、アルカリ成分も残らず、すすぎの手間も短くなります。また、アルカリ成分が残らないため、建材や環境への負荷もほとんど発生しません。

このような実験結果を踏まえてもアルカリイオン電解水のメリットは大きいと言えます。

環境に良いだけではなく清掃の効果アップ、そしてあらゆるコストも削減できる

では実際にこの強アルカリイオン電解水を使用したメンバーはどのような変化を感じているのでしょうか。
現場で実際に使用して作業を行っているメンバーにお聞きしました。

1.洗剤を変えたことによりこれまでと比べて良かったことを教えてください。

洗剤の残留がなくなり、強アルカリイオン電解水の場合、万が一拭き残しがあっても水になるので安全安心で、トイレ内は特に除菌としても使用できるので良いです。(手の触れるところ以外も、チャイルドシート・オムツ替えシート・トイレの便座、便器の隙間部分 ※隙間に洗剤を使用すると拭き取るのが大変です)

そして特に夏場になると排水溝の臭いやゴミ庫での生ゴミの臭いが気になるのですが、それも洗剤を変えた後は気にならなくなり、消臭にも効果が得られていると感じます。

更には作業時間の短縮や、洗剤を使用する機会が少なくなったことで洗剤に関する事故やケガなどがなくなりました。
また、トイレ(石床)では強アルカリイオン電解水で定期清掃を行うことにより、今まで夜間清掃だった作業が、有人環境の日中に作業可能になり、人手不足・残業などのコスト削減に繋がりました。

2.会社として洗剤使用量を50%削減していることについてはどう思いますか?
洗剤使用削減をしていることはコスト削減ができ、作業時の事故抑制など様々な削減に繋がりSDGsにもつながるので良いと思います。
今後もっと削減を目指すには、メンバーの理解度、客先の理解も必要になってくると思います。

これからに向けて

清掃業務ではたくさんの洗剤を使用します。これまでも当社では環境に優しい洗剤としてバイオ洗剤の普及などに取り組んでまいりましたが、「洗剤使用量の削減」に特化して、気楽に使いやすいものを探し、強アルカリイオン電解水の導入を進めました。当社のSDGs目標である「洗剤使用量2026年に2021年比50%削減」の実現にはお客様や利用する方々への理解が必要となってきます。まずは当社従業員の意識を変えて、効果や使用方法をしっかり理解・検証を行ったうえで、目標実現に向けて全社一丸となって今後も取り組んでまいります。

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