これまでこのメディアでは多国籍スタッフと働きやすさについて考えたり(互いの文化をミックスする時代へ。外国籍スタッフが活躍するには?)、
ダイバーシティ経営が失敗する要因について紹介したり(多様性が企業に負の影響を与える?)
とダイバーシティについて紹介してきましたが、具体的にどのようにダイバーシティ施策を進めていけばよいのかわからないという方もいらっしゃるのではないでしょうか。
弊社では、2022年4月よりダイバーシティ戦略ユニットを設置し、ダイバーシティポリシー「多種多様な人材が様々な環境で活躍し、変わりゆく時代と共に成長する組織を創る。大成株式会社はDE&Iを推進します。」を掲げ、取組を積極的に行っています。
そこで、社内のダイバーシティに対する意識を変えていくために4チームを選抜し、今回ダイバーシティワークショップを行いました。より多様な働き方を推進するための新しい制度をチームごとに考え、実際にダイバーシティ部が実践していくことを目指しています。
本ワークショップはダイバーシティ戦略ユニット管掌役員である佐々木取締役をファシリテーターとして2時間✕3日間行いました。
今回はその第一弾として、ワークショップ前半の様子をまとめました。
ワーク① 現状分析
ワーク② 課題の抽出
ワーク③ ビジョンの策定
ワーク④ 優先課題の深堀
最終発表(取締役会)
※今回は、ワーク③までをお伝えします。
佐々木:それでは、ダイバーシティワークショップを始めます。まず始めに各チームで、当社における「女性」「障がい者」「高齢者」「外国人」「LGBTQ」の現状を洗い出してください。
佐々木:まずは何を企画するにしても重要なのが現状分析。
自社の状況を知らないと明確な課題の定義ができず、見当外れな議論になってしまいますよね。
更にこのように整理することによって新たな発見や理解にも繋がります。
佐々木:現状分析ができたら次は課題の抽出です。ワーク①を参考に、人事的課題、インフラ的課題、ブランド力、社内外の理解など、あらゆる側面から課題を抽出してください。
佐々木:このように課題を人事、インフラなど様々な側面から検討することでより細かい課題設定を行うことができました。
佐々木:それでは、抽出した課題を「赤:優先度高」「黄:優先度中」「緑:優先度低」の順に並び変え、課題の優先順位を色別に整理しましょう。
佐々木:課題の整理と優先順位付けができたら、力を入れるべきターゲットの設定、5年後の理想のダイバーシティ体制を描きます。
ワーク①②を参考に、各チームでダイバーシティに関するビジョンを考え、ターゲットを決定しましょう。
ダイバーシティチーム ターゲット「障がい者」で決定
松野:
会社として障がい者法定雇用率の必達を掲げている中で、具体的なアクションまで落とし込みました。
5年後のビジョンとしては、法定雇用率の達成はもちろん特例子会社の設立や様々な事業を通じた障がい者のキャリア形成など、障がい者と”共に働く”未来図を描きながら、いくつかの手段を検討いたしました。
若手チーム ターゲット「障がい者」で決定
粥川:若手チームも障がい者を選択しました。
やはり障がい者法定雇用率を満たせていないという点で、早急に対処すべきアセスメント(課題)であると思います。現在の当社の障がい者雇用数を知らないので、そこから調べていく必要があると考えました。5年後は、環境を整えて障がい者雇用率2.7%の達成を目標としています。
女性チーム ターゲット「女性」で決定
日暮:女性チームは、社内の女性割合が増えている点ことから「女性」にターゲットを選定しました。5年後のビジョンとしては、働き続けたい女性が自分らしく活躍できる環境の整備と、魅力を打ち出したビジョンを制定しました。
シニアチーム ターゲット「外国人」で決定
田中:シニアチームは日本人の労働人口が減少する中、外国人労働者受け入れの必要性や顧客ごとのニーズの多様性から「外国人」を選択しました。5年後のビジョンでは業務部への外国人登用や採用ルートの確保を見通しています。
佐々木:ありがとうございました。チームごとに捉えている課題が多様で、ターゲットが分散しましたね。次のステップでは、それぞれのターゲットに集中して、課題解決方法を考えていきましょう。
次回記事ではターゲット設定後の優先課題の深堀りから実際の制度設計を行い、さらに取締役への発表の様子をお伝えします!